泣いても笑っても

父の部屋で蘭丸をかまかましていたら、
父が何をどう思ったのか…突然、

「おまえ、何か欲しいものはないのか?」

…はい? なんですと?　

思いっきり、耳を疑いましたよ、えぇ。
クリスマスだから?　でも、自分は…

「ないよ、蘭丸もいるし～、ねぇ、らんちー」

抱っこしまくり。

「ほんとうにか?」

…だから、何もいらないってば。
そもそも欲しいものはないし、
ご飯も食べさせて貰ってるし～、
ボイラーを入れて、
いつでもお風呂に入れるのがサイコー。

納得したらしく、黙ってました。

父には、言わなかったけれど、
ひとつだけありますよ、それは
とある「新車」
しかも、発売されたばっかり。
絶対に手が届かない…

４５０万＋８％…

買えないけど、どうしても生で見たくって、
ショールームへ行って、試乗車になってたから、
外へは行かなかったけれど、運転席に
座らせてもらいました。
もう…信じられないくらいシートの座り心地が
最高にいいし、さらに欲しくなっちゃいました。
そして、外見がほんと素敵なんですよ～～。
こんなのポンっと買えたらいいのに…あぅー。

ショールームの方が「ローン」とかいうけれど、
それは、嫌っ。
利息を払いたくないですもん。

年末ジャンボが当たったら、もう「即買い!!」
間違いなし…って、宝くじは買いませんでしたけど。
あ、今日で最後でしたね、年末ジャンボ。
たくさんの方が並んで買い求めておられました。

今日は、どこへ行っても混んでて、
出かけるだけで疲れちゃいました。

今日、いろいろと用事を済ませてきたので、
明日と明後日は出かけずに済みそうです。
良かった良かった…。

街中は、クリスマスソング一色…
それはよしとして…
この寒い中、あるお店に入った途端、
「タイタニック」の曲が…あう、なぜに?
いや、素敵な曲ではありますけれど…。

「何か欲しいものはないのか?」

お父さん、その言葉だけで嬉しいですわ。
少しは、自分のこと、考えてくれたこと。
でもね、この言葉、生きている間に
お母さんに言ってあげてほしかったですわよ…。

お母さんが欲しかったもの、あったんだよ。

娘は、今後も何も要らないし、欲しいものはないし、
ただ、あったかいご飯と寝床は下さいね。

あっ、あと、蘭丸のご飯もお願いします。

アン


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